エリック・ロメール「飛行士の妻」をめぐって
ロメール映画に出てくる男女関係は たいがいいつもどこかギクシャクしていて そのすれ違いの様を面白く映画にしてしまうのが骨子ではあるが、 この「飛行士の妻」においては、 本命男との不倫が暗礁に乗り上げ 不安定な気持ちを抱えた25歳のOLの 気ままぶりに翻弄される男の滑稽さの根本は つまり「考えすぎ」であり 「思い込み」が元で空回りする、 といった事情がみごとに描き出されている。
ロメール映画に出てくる男女関係は たいがいいつもどこかギクシャクしていて そのすれ違いの様を面白く映画にしてしまうのが骨子ではあるが、 この「飛行士の妻」においては、 本命男との不倫が暗礁に乗り上げ 不安定な気持ちを抱えた25歳のOLの 気ままぶりに翻弄される男の滑稽さの根本は つまり「考えすぎ」であり 「思い込み」が元で空回りする、 といった事情がみごとに描き出されている。
ヴェールを脱ぐ女、その抗戦のイリュミナシオン フランス、ヌーヴェル・ヴァーグの重鎮エリック・ロメールへの日本での評価として恋愛映画の巨匠なんて言われ方をしているのを見るとちょっぴり違和感がある。確かに、シチュエーションと...