増村保造『痴人の愛』をめぐって
それでもなお、ナオミは男のロマンたりうるのか? 男というものは、多かれ少なかれマザコンの気があるのだと思う。それはいくつになっても、である。その延長、かどうかはよくわからないが、どうやら自分の理想の女を、あたかもアバター...
それでもなお、ナオミは男のロマンたりうるのか? 男というものは、多かれ少なかれマザコンの気があるのだと思う。それはいくつになっても、である。その延長、かどうかはよくわからないが、どうやら自分の理想の女を、あたかもアバター...
不能者、と呼ばれる前に学習しておきたい奇異なる痴情の掟 谷崎潤一郎は単なる耽美的作家ではなく、痴情のもつれを俗物ギリギリの官能性を持ち出して描き出す作家である。それゆえに、その作品の映画化は後を絶たない。つまりは有数の映...
ライカというと、真っ先に思い浮かんだのが、 アンリ=カルティエ・ブレッソン、 フランスの著名な写真家であることは言うまでもない。 写真家集団「マグナム・フォト」で有名だ。 “決定的瞬間”をカメラで切り取ることに長けた写真家ではあり、 それらの写真もとても魅力的なのだが、 ここでは、むしろ、そうした観点をはなれ、 我々日本人には馴染みのある 日本座敷の静謐な一枚を巡って、考察して見よう。