神代辰巳『赫い髪の女』をめぐって
赫の他人の睦みあい その昔、関西圏で、西郷輝彦主演の『どてらい男(やつ)』というコテコテの浪花商人のテレビドラマをやっていた。花登筺原作、もーやんことひとりの商人がいじめや不条理な扱いを受けながらもたくましく立身出世して...
赫の他人の睦みあい その昔、関西圏で、西郷輝彦主演の『どてらい男(やつ)』というコテコテの浪花商人のテレビドラマをやっていた。花登筺原作、もーやんことひとりの商人がいじめや不条理な扱いを受けながらもたくましく立身出世して...
時は、安政3年11月13日〜15日にかけての まさに怒涛の幕末の暗殺劇を凝縮した形だ。 いわゆる近江屋事件を、低予算ATG制作、 ドキュメンタリー畑の黒木和夫監督が 豪華な俳優陣を引き連れメガフォンを撮った異色作である。 前衛でありながらも、決して個としての龍馬の魅力を損なず、 そのまま原田芳雄の魅力と相まって この不朽の英雄伝に、一転アウトローが醸す、 人間臭さを大いに巻き込んだ群像劇へと標榜させている。