アート・デザイン・写真

女が階段を上る時 1960 成瀬巳喜男アート・デザイン・写真

成瀬巳喜男『女が階段を上る時』をめぐって

その上で、この映画における森雅之のグズグズ感、 仲代達矢の小生意気なニヒルっぷり 頑張って生きる女たちの周辺を巡って 男たちは絶えず甘い汁を吸おうと集まってくる。 女は人生に翻弄されながらもたくましく生きてゆく。 こうした一つ一つが積み重なって奇跡のように 上質で無駄のない日本映画の黄金時代を証明する作品に仕上がっている。

女と男のいる舗道アート・デザイン・写真

ジャン=リュック・ゴダール『女と男のいる舗道』をめぐって

要するに『女と男のいる舗道』は ゴダール流のアンナ・カリーナへの愛を汲み取らねばならない。 ルイズ・ヘアーにさせ、 映画館でドライヤーの『裁かるゝジャンヌ』を見て涙をながさせ 娼婦のまねごとをさせ、そしてあっさりと死の洗礼を浴びせる。 非常なのか、クールなのか、 そんなレトリックにゴダールとカリーナの六年間の愛の歳月をみる。

TRAFIC JACQUE TATIアート・デザイン・写真

ジャック・タチ「トラフィック」をめぐって

内容からすれば、おしゃれなコメディータッチのロードムービー風 とでも言えるのかもしれないけどね。 やっぱし、これは日本的ではない なんてーのか、インテリジェンス、ウイット、ユーモア ジャンルの型にはめようとすると限界があるんだけど ぼくはそれを「ユロビートムービー」と名付けよう。 オフビートタッチのロードムービー、うん、ま、そんなところ。